エルドラージトロン(初心者向け解説記事)
2017年5月15日 モダン初心者向けデッキ解説 コメント (2)
今回はモダン環境の顔であるウルザトロンに戦ゼンブロックのエルドラージを組み込んだデッキ、”エルドラージトロン”を解説していきます。
まず、”ウルザトロンとは何ぞや?”という所から解説していきます。
ウルザトロンとはその名の通り、”ウルザの”土地であるウルザの鉱山、ウルザの魔力炉、ウルザの塔から出る大量の無色マナを利用するビッグマナデッキの事です。
ウルザの鉱山、ウルザの魔力炉、ウルザの塔は単体だと無色1マナしか産み出しませんが、戦場に3種のウルザの土地が揃うと鉱山と魔力炉は2マナ、塔は3マナを出せるようになります。
これを利用して通常では唱えがたいマナ域のカードを相手に叩き付けていき、勝利するのがウルザトロンです。
では、”エルドラージトロンは通常のトロンと何が違うのか?”ですが、通常のトロンが何がしかの色を1,2色足すのに対して、エルドラージの場合はウルザの土地に加えてエルドラージ専用の2マナランド、 エルドラージの寺院を採用し、完全な無色デッキに構築されています。
この2マナランドも利用して、難題の予見者などで対戦相手に理不尽を押し付けながら、さらに高マナ域のエルドラージを呼び出していきます。
では、レシピを見ていきましょう。
今回のサンプルレシピはmtgゴールドフィッシュから転載させていただきました。(https://www.mtggoldfish.com/deck/637955#online)
土地 24
4 エルドラージの寺院/Eldrazi Temple
4 ウルザの鉱山/Urza’s Mine
4 ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant
4 ウルザの塔/Urza’s Tower
4 幽霊街/Ghost Quarter
2 荒地/Wastes
1 海門の残骸/Sea Gate Wreckage
1 魂の洞窟/Cavern of Souls
クリーチャー 19
4 作り変えるもの/Matter Reshaper
4 難題の予見者/Thought-Knot Seer
4 現実を砕くもの/Reality Smasher
3 終末を招くもの/Endbringer
4 歩行バリスタ/Walking Ballista
インスタント 3
3 四肢切断/Dismember
ソーサリー 2
2 全ては塵/All Is Dust
アーティファクト 10
4 虚空の杯/Chalice of the Void
4 探検の地図/Expedition Map
2 精神石/Mind Stone
プレインズウォーカー 2
2 解放された者、カーン/Karn Liberated
サイドボード 15
2 バジリスクの首輪/Basilisk Collar
1 墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage
2 真髄の針/Pithing Needle
2 大祖始の遺産/Relic of Progenitus
2 外科的摘出/Surgical Extraction
2 漸増爆弾/Ratchet Bomb
2 歪める嘆き/Warping Wail
1 世界のるつぼ/Crucible of Worlds
1 全ては塵/All Is Dust
まずはデッキの主役、クリーチャーから見ていきましょう。
Matter Reshaper / 作り変えるもの (2)(◇)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
((◇)は無色マナを表す。)
作り変えるものが死亡したとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを公開する。それが、点数で見たマナ・コストが3以下のパーマネント・カードであるなら、あなたはそのカードを戦場に出してもよい。そうでないなら、そのカードをあなたの手札に加える。
3/2
中々のマナレシオを持つ軽量エルドラージ。
このデッキでは寺院から最速2tで着地してくるので、相手からしたら堪ったものではないです。
モダンの追放除去は忘却の輪系以外では、基本的に流刑への道位なので、どうあっても最低限の働きをしてくれる名選手。(パスでも荒地を持って来られる)
また、PIGは戦場に”出してもよい”なのでバリスタを間違えて出さないようにしましょう。
Thought-Knot Seer / 難題の予見者 (3)(◇)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
((◇)は無色マナを表す。)
難題の予見者が戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選び、そのカードを追放する。
難題の予見者が戦場を離れたとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを1枚引く。
4/4
CIPでハンデスをするエルドラージ。
本体サイズが4/4なので、盤面に脅威を置きつつ相手の手札を検閲できます。
このカードはスタンからヴィンテージまであらゆる環境で猛威を振るったので、如何に強力かは今更説明の必要もないでしょう。
強いて言うなら”超強い、マスト4枚積み”という事だけ覚えておきましょう。
Reality Smasher / 現実を砕くもの (4)(◇)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
((◇)は無色マナを表す。)
トランプル、速攻
現実を砕くものが対戦相手がコントロールする呪文1つの対象となるたび、その呪文のコントローラーがカードを1枚捨てないかぎり、それを打ち消す。
5/5
こいつも色々なデッキで大暴れした(している)エルドラージの一体。
5マナ5/5トランプル、速攻、除去耐性持ちとかなりのマナレシオに加えて、専用デッキなら寺院でのサポートによりさらに早いターンに飛んで来ます。
3t目とかに着地した時は暴力そのもの、無論このデッキでも4枚の採用。
Endbringer / 終末を招くもの (5)(◇)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
他の各プレイヤーのアンタップ・ステップに、終末を招くものをアンタップする。
(T):クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。終末を招くものはそれに1点のダメージを与える。
(◇),(T):クリーチャー1体を対象とする。このターン、それでは攻撃したりブロックしたりできない。
(◇)(◇),(T):カードを1枚引く。
5/5
盤面制圧エルドラージ。
相手の布陣を捌ききった後に、頭を押さえつけるためのクリーチャーです。
能力の1点ティムでシステムクリーチャーやヤンパイ、リンリントークンetcを焼き尽くし、戦闘抑止能力で相手のチャンスをつぶし、隙あらばドローします。
全てを塵にされた後にこいつを出されたりしたらもうおしまいですね。
また、サイドボードのバジリスクの首輪を装備することで接死ティムにもなります。
Walking Ballista / 歩行バリスタ (X)(X)
アーティファクト クリーチャー — 構築物(Construct)
歩行バリスタは、+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。
(4):歩行バリスタの上に+1/+1カウンターを1個置く。
歩行バリスタの上から+1/+1カウンターを1個取り除く:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。歩行バリスタはそれに1点のダメージを与える。
0/0
カラデシュブロックからの新選手。
エルドラージではありませんが、マナコスト(X)(X)故に序盤、中盤、終盤何時来ても常に一定の強さが有ります。
このデッキが苦手とする親和などの高速ビートダウンや月の大魔術師への数少ない対抗手段。
こちらもバジリスクを付けることでとんでもないことに。
では、スペルも見ていきましょう。
All Is Dust / 全ては塵 (7)
部族 ソーサリー — エルドラージ(Eldrazi)
各プレイヤーは、自分がコントロールするすべての有色のパーマネントを生け贄に捧げる。
まずはトロンの標準装備、全ては塵。
7マナなのでウルザの土地が全て揃えばそこから撃つ事ができます。
そこに加えてこのデッキタイプでは、無色のエルドラージ呪文なので寺院を使う事も可能になっています。
有色のパーマネントのみを吹き飛ばすので、基本的には相手のみの全体除去になっています。
反面、ミラーマッチでは”7マナ、何もしない”と書いているのと等しいので常に採用枚数は悩みどころ。
Dismember / 四肢切断 (1)(黒/Φ)(黒/Φ)
インスタント
((黒/Φ)は(黒)でも2点のライフでも支払うことができる。)
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-5/-5の修整を受ける。
全抹消者が泣いた鬼畜除去呪文。
このデッキ唯一の有色呪文ですが、色マナはファイレクシアマナなので実際には1マナ、ペイ4ライフの無色の除去呪文です。
相手クリーチャーに干渉する手段に乏しいこのデッキの貴重な除去枠。
特に月の大魔術師をその影響の上から殺せるのが嬉しいですね。
続いて置物。
Chalice of the Void / 虚空の杯 (X)(X)
アーティファクト
虚空の杯はその上にX個の蓄積(charge)カウンターが置かれた状態で戦場に出る。
プレイヤーが、この上に置かれている蓄積カウンターに等しい点数で見たマナ・コストを持つ呪文を1つ唱えるたび、その呪文を打ち消す。
こちらは苦手な速度の速いデッキに対してかなり有効。
0,1で置けばバーンや親和にマウントポジションを取れます。
また、本来苦手とするはずのリビングデスや均衡の復元デッキに対して0で置くことで致命傷を与える事ができます。
Expedition Map / 探検の地図 (1)
アーティファクト
(2),(T),探検の地図を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから土地カードを1枚探し、それを公開してあなたの手札に加える。その後、あなたのライブラリーを切り直す。
トロンの標準装備。
これで揃っていないウルザの土地を探せるのでトロン必須パーツの1つ。
既に揃っている場合はさらにマナを伸ばすか海門の残骸をサーチしよう。
残念ながら自分のチャリスの1に引っかかってしまうこのデッキ唯一のカード。
Mind Stone / 精神石 (2)
アーティファクト
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(1),(T),精神石を生け贄に捧げる:カードを1枚引く。
マナファクト兼いざって時にはドローにも充てられる便利くん。
必ず採られているわけではないですが、あると安定します。
月の上から荒廃マナを捻出できるのも強み。
まさに潤滑油のような存在。
Karn Liberated / 解放された者、カーン (7)
プレインズウォーカー — カーン(Karn)
[+4]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分の手札からカードを1枚追放する。
[-3]:パーマネント1つを対象とし、それを追放する。
[-14]:解放された者、カーンにより追放された全てのオーラ(Aura)でないパーマネント・カードを別にした状態にしたまま、ゲームを再び開始する。その後、それらの別にしたカードをあなたのコントロール下で戦場に出す。
初期忠誠度:6
丁度ウルザランド3枚分のマナから出るのが良いフレーバーのPW。
ひたすら圧倒的な盤面制圧能力でトロンを代表するカードの1枚。
3t目に出られればほぼほぼ勝ち(トロンはそういうカードがカーンに限らず多いですが)。
大体の場合奥義を撃つよりもプラスとマイナスで締め上げた方が強いので、奥義の事はあまり意識せずにプレイしましょう。
続いては土地です。
ウルザランド3種、エルドラージの寺院に関しては既に言うことなし。
Ghost Quarter / 幽霊街
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(T),幽霊街を生け贄に捧げる:土地1つを対象とし、それを破壊する。それのコントローラーは、自分のライブラリーから基本土地カードを1枚探してもよい。そうした場合、それを戦場に出し、自分のライブラリーを切り直す。
モダンの土地破壊の中では最強クラスの土地。
同系対決の際にはこれの有無、採用枚数で決着が付いてしまう事があるほどに重要です。
サイドの世界のるつぼと併せれば相手のデッキの土地をほぼ枯渇させてしまう事も。
場合によっては血染めの月や月の大魔術師の着地にスタックして自分の土地に起動し、荒地をサーチして荒廃マナを確保しましょう。
Wastes / 荒地
基本土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
無色版基本土地。
モダンは幽霊街、流刑への道が横行しているので採っておくとなかなか良いです。
前述の動きでの荒廃マナ源にも。
Sea Gate Wreckage / 海門の残骸
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。((◇)は無色マナを表す。)
(2)(◇),(T):カードを1枚引く。この能力は、あなたの手札にカードがないときにのみ起動できる。
ドロー能力持ちの土地。逆アレクサンドリア。
長期戦に強くなります。
大体このデッキはハンドを盤面に叩き付けていくので条件を満たすのは容易いでしょう。
1枚でも探検の地図から持って来る事ができるので1差しが多いです。
Cavern of Souls / 魂の洞窟
土地
魂の洞窟が戦場に出るに際し、クリーチャー・タイプを1つ選ぶ。
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(T):あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。このマナは、選ばれたタイプのクリーチャー呪文を唱えるためにのみ使用でき、その呪文は打ち消されない。
こちらもマップからのシルバーバレット要員。
クリーチャーを打ち消されなくできるのでビッグマナの苦手な打ち消しの上からエルドラージを叩き付けてやれます。
初心者の方が良く勘違いされますが、無色のマナも生むことが出来るので荒廃マナの支払いに充てることも出来ます。
それではキープ基準に付いてお話ししましょう。
まず、トロンデッキにおけるキープ基準は、当たり前ですが”ウルザの土地が揃えられそうか?”です。
このデッキの構築はウルザランドが揃っている前提でカードが採用されています。
それが揃わなければ、当然ただの”クソ重いカードばかり採ったとろとろしたデッキ”でしかありません。
機能不全のトロンデッキが勝てるほど甘くはありません、マリガンしましょう。
ですが、このデッキはエルドラージトロン。
ウルザの土地が揃っていない場合でも、寺院が有る場合はキープすることもあります。
ウルザランドが早期に揃わなくても、矢継ぎ早にエルドラージを打ち出せばそのまま勝てるからです。
具体的な例を挙げていきましょう。
例.1 ウルザの鉱山×2、エルドラージの寺院、作り変えるもの、難題の予見者、歩行バリスタ、虚空の杯
こちらはキープです。
ウルザランドは不揃いなものの、2t目作り変えるもの、3t目難題の予見者が確定しているからです。
例.2 ウルザの鉱山、ウルザの塔×2、探検の地図、解放された者、カーン、四肢切断、終末を招くもの
こちらもキープ。
地図からウルザの土地を揃え、3ターン目にはカーンを、それがダメでも終末を招くものを唱える事ができるからです。
例.3 ウルザの塔、荒地、海門の残骸、解放された者、カーン、現実を砕くもの、虚空の杯×2
こちらはマリガンです。
ウルザの土地は揃わない上、エルドラージも早期着地できるものがいません。
ただし、相手のデッキが分かっている場合はキープする事があります。
虚空の杯が2枚あるので、リビングデスのようにそれが強烈に効く相手にはキープしましょう。
虚空の杯が有り、先手の場合なら相手次第ではキープ。
杯もウルザランドも寺院もないならマリガンと覚えましょう。
エルドラージトロンはトロンとエルドラージ特有のブン回りを搭載して気持ちがいい上に、従来のトロンよりも月やランデスにましな構築の良いデッキです。
カーン以外の必須パーツは比較的安価ですし、新規にモダンを始められる方にどうでしょうか?
今回もありがとうございました!
まず、”ウルザトロンとは何ぞや?”という所から解説していきます。
ウルザトロンとはその名の通り、”ウルザの”土地であるウルザの鉱山、ウルザの魔力炉、ウルザの塔から出る大量の無色マナを利用するビッグマナデッキの事です。
ウルザの鉱山、ウルザの魔力炉、ウルザの塔は単体だと無色1マナしか産み出しませんが、戦場に3種のウルザの土地が揃うと鉱山と魔力炉は2マナ、塔は3マナを出せるようになります。
これを利用して通常では唱えがたいマナ域のカードを相手に叩き付けていき、勝利するのがウルザトロンです。
では、”エルドラージトロンは通常のトロンと何が違うのか?”ですが、通常のトロンが何がしかの色を1,2色足すのに対して、エルドラージの場合はウルザの土地に加えてエルドラージ専用の2マナランド、 エルドラージの寺院を採用し、完全な無色デッキに構築されています。
この2マナランドも利用して、難題の予見者などで対戦相手に理不尽を押し付けながら、さらに高マナ域のエルドラージを呼び出していきます。
では、レシピを見ていきましょう。
今回のサンプルレシピはmtgゴールドフィッシュから転載させていただきました。(https://www.mtggoldfish.com/deck/637955#online)
土地 24
4 エルドラージの寺院/Eldrazi Temple
4 ウルザの鉱山/Urza’s Mine
4 ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant
4 ウルザの塔/Urza’s Tower
4 幽霊街/Ghost Quarter
2 荒地/Wastes
1 海門の残骸/Sea Gate Wreckage
1 魂の洞窟/Cavern of Souls
クリーチャー 19
4 作り変えるもの/Matter Reshaper
4 難題の予見者/Thought-Knot Seer
4 現実を砕くもの/Reality Smasher
3 終末を招くもの/Endbringer
4 歩行バリスタ/Walking Ballista
インスタント 3
3 四肢切断/Dismember
ソーサリー 2
2 全ては塵/All Is Dust
アーティファクト 10
4 虚空の杯/Chalice of the Void
4 探検の地図/Expedition Map
2 精神石/Mind Stone
プレインズウォーカー 2
2 解放された者、カーン/Karn Liberated
サイドボード 15
2 バジリスクの首輪/Basilisk Collar
1 墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage
2 真髄の針/Pithing Needle
2 大祖始の遺産/Relic of Progenitus
2 外科的摘出/Surgical Extraction
2 漸増爆弾/Ratchet Bomb
2 歪める嘆き/Warping Wail
1 世界のるつぼ/Crucible of Worlds
1 全ては塵/All Is Dust
まずはデッキの主役、クリーチャーから見ていきましょう。
Matter Reshaper / 作り変えるもの (2)(◇)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
((◇)は無色マナを表す。)
作り変えるものが死亡したとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを公開する。それが、点数で見たマナ・コストが3以下のパーマネント・カードであるなら、あなたはそのカードを戦場に出してもよい。そうでないなら、そのカードをあなたの手札に加える。
3/2
中々のマナレシオを持つ軽量エルドラージ。
このデッキでは寺院から最速2tで着地してくるので、相手からしたら堪ったものではないです。
モダンの追放除去は忘却の輪系以外では、基本的に流刑への道位なので、どうあっても最低限の働きをしてくれる名選手。(パスでも荒地を持って来られる)
また、PIGは戦場に”出してもよい”なのでバリスタを間違えて出さないようにしましょう。
Thought-Knot Seer / 難題の予見者 (3)(◇)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
((◇)は無色マナを表す。)
難題の予見者が戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選び、そのカードを追放する。
難題の予見者が戦場を離れたとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを1枚引く。
4/4
CIPでハンデスをするエルドラージ。
本体サイズが4/4なので、盤面に脅威を置きつつ相手の手札を検閲できます。
このカードはスタンからヴィンテージまであらゆる環境で猛威を振るったので、如何に強力かは今更説明の必要もないでしょう。
強いて言うなら”超強い、マスト4枚積み”という事だけ覚えておきましょう。
Reality Smasher / 現実を砕くもの (4)(◇)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
((◇)は無色マナを表す。)
トランプル、速攻
現実を砕くものが対戦相手がコントロールする呪文1つの対象となるたび、その呪文のコントローラーがカードを1枚捨てないかぎり、それを打ち消す。
5/5
こいつも色々なデッキで大暴れした(している)エルドラージの一体。
5マナ5/5トランプル、速攻、除去耐性持ちとかなりのマナレシオに加えて、専用デッキなら寺院でのサポートによりさらに早いターンに飛んで来ます。
3t目とかに着地した時は暴力そのもの、無論このデッキでも4枚の採用。
Endbringer / 終末を招くもの (5)(◇)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
他の各プレイヤーのアンタップ・ステップに、終末を招くものをアンタップする。
(T):クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。終末を招くものはそれに1点のダメージを与える。
(◇),(T):クリーチャー1体を対象とする。このターン、それでは攻撃したりブロックしたりできない。
(◇)(◇),(T):カードを1枚引く。
5/5
盤面制圧エルドラージ。
相手の布陣を捌ききった後に、頭を押さえつけるためのクリーチャーです。
能力の1点ティムでシステムクリーチャーやヤンパイ、リンリントークンetcを焼き尽くし、戦闘抑止能力で相手のチャンスをつぶし、隙あらばドローします。
全てを塵にされた後にこいつを出されたりしたらもうおしまいですね。
また、サイドボードのバジリスクの首輪を装備することで接死ティムにもなります。
Walking Ballista / 歩行バリスタ (X)(X)
アーティファクト クリーチャー — 構築物(Construct)
歩行バリスタは、+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。
(4):歩行バリスタの上に+1/+1カウンターを1個置く。
歩行バリスタの上から+1/+1カウンターを1個取り除く:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。歩行バリスタはそれに1点のダメージを与える。
0/0
カラデシュブロックからの新選手。
エルドラージではありませんが、マナコスト(X)(X)故に序盤、中盤、終盤何時来ても常に一定の強さが有ります。
このデッキが苦手とする親和などの高速ビートダウンや月の大魔術師への数少ない対抗手段。
こちらもバジリスクを付けることでとんでもないことに。
では、スペルも見ていきましょう。
All Is Dust / 全ては塵 (7)
部族 ソーサリー — エルドラージ(Eldrazi)
各プレイヤーは、自分がコントロールするすべての有色のパーマネントを生け贄に捧げる。
まずはトロンの標準装備、全ては塵。
7マナなのでウルザの土地が全て揃えばそこから撃つ事ができます。
そこに加えてこのデッキタイプでは、無色のエルドラージ呪文なので寺院を使う事も可能になっています。
有色のパーマネントのみを吹き飛ばすので、基本的には相手のみの全体除去になっています。
反面、ミラーマッチでは”7マナ、何もしない”と書いているのと等しいので常に採用枚数は悩みどころ。
Dismember / 四肢切断 (1)(黒/Φ)(黒/Φ)
インスタント
((黒/Φ)は(黒)でも2点のライフでも支払うことができる。)
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-5/-5の修整を受ける。
全抹消者が泣いた鬼畜除去呪文。
このデッキ唯一の有色呪文ですが、色マナはファイレクシアマナなので実際には1マナ、ペイ4ライフの無色の除去呪文です。
相手クリーチャーに干渉する手段に乏しいこのデッキの貴重な除去枠。
特に月の大魔術師をその影響の上から殺せるのが嬉しいですね。
続いて置物。
Chalice of the Void / 虚空の杯 (X)(X)
アーティファクト
虚空の杯はその上にX個の蓄積(charge)カウンターが置かれた状態で戦場に出る。
プレイヤーが、この上に置かれている蓄積カウンターに等しい点数で見たマナ・コストを持つ呪文を1つ唱えるたび、その呪文を打ち消す。
こちらは苦手な速度の速いデッキに対してかなり有効。
0,1で置けばバーンや親和にマウントポジションを取れます。
また、本来苦手とするはずのリビングデスや均衡の復元デッキに対して0で置くことで致命傷を与える事ができます。
Expedition Map / 探検の地図 (1)
アーティファクト
(2),(T),探検の地図を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから土地カードを1枚探し、それを公開してあなたの手札に加える。その後、あなたのライブラリーを切り直す。
トロンの標準装備。
これで揃っていないウルザの土地を探せるのでトロン必須パーツの1つ。
既に揃っている場合はさらにマナを伸ばすか海門の残骸をサーチしよう。
残念ながら自分のチャリスの1に引っかかってしまうこのデッキ唯一のカード。
Mind Stone / 精神石 (2)
アーティファクト
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(1),(T),精神石を生け贄に捧げる:カードを1枚引く。
マナファクト兼いざって時にはドローにも充てられる便利くん。
必ず採られているわけではないですが、あると安定します。
月の上から荒廃マナを捻出できるのも強み。
まさに潤滑油のような存在。
Karn Liberated / 解放された者、カーン (7)
プレインズウォーカー — カーン(Karn)
[+4]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分の手札からカードを1枚追放する。
[-3]:パーマネント1つを対象とし、それを追放する。
[-14]:解放された者、カーンにより追放された全てのオーラ(Aura)でないパーマネント・カードを別にした状態にしたまま、ゲームを再び開始する。その後、それらの別にしたカードをあなたのコントロール下で戦場に出す。
初期忠誠度:6
丁度ウルザランド3枚分のマナから出るのが良いフレーバーのPW。
ひたすら圧倒的な盤面制圧能力でトロンを代表するカードの1枚。
3t目に出られればほぼほぼ勝ち(トロンはそういうカードがカーンに限らず多いですが)。
大体の場合奥義を撃つよりもプラスとマイナスで締め上げた方が強いので、奥義の事はあまり意識せずにプレイしましょう。
続いては土地です。
ウルザランド3種、エルドラージの寺院に関しては既に言うことなし。
Ghost Quarter / 幽霊街
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(T),幽霊街を生け贄に捧げる:土地1つを対象とし、それを破壊する。それのコントローラーは、自分のライブラリーから基本土地カードを1枚探してもよい。そうした場合、それを戦場に出し、自分のライブラリーを切り直す。
モダンの土地破壊の中では最強クラスの土地。
同系対決の際にはこれの有無、採用枚数で決着が付いてしまう事があるほどに重要です。
サイドの世界のるつぼと併せれば相手のデッキの土地をほぼ枯渇させてしまう事も。
場合によっては血染めの月や月の大魔術師の着地にスタックして自分の土地に起動し、荒地をサーチして荒廃マナを確保しましょう。
Wastes / 荒地
基本土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
無色版基本土地。
モダンは幽霊街、流刑への道が横行しているので採っておくとなかなか良いです。
前述の動きでの荒廃マナ源にも。
Sea Gate Wreckage / 海門の残骸
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。((◇)は無色マナを表す。)
(2)(◇),(T):カードを1枚引く。この能力は、あなたの手札にカードがないときにのみ起動できる。
ドロー能力持ちの土地。逆アレクサンドリア。
長期戦に強くなります。
大体このデッキはハンドを盤面に叩き付けていくので条件を満たすのは容易いでしょう。
1枚でも探検の地図から持って来る事ができるので1差しが多いです。
Cavern of Souls / 魂の洞窟
土地
魂の洞窟が戦場に出るに際し、クリーチャー・タイプを1つ選ぶ。
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(T):あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。このマナは、選ばれたタイプのクリーチャー呪文を唱えるためにのみ使用でき、その呪文は打ち消されない。
こちらもマップからのシルバーバレット要員。
クリーチャーを打ち消されなくできるのでビッグマナの苦手な打ち消しの上からエルドラージを叩き付けてやれます。
初心者の方が良く勘違いされますが、無色のマナも生むことが出来るので荒廃マナの支払いに充てることも出来ます。
それではキープ基準に付いてお話ししましょう。
まず、トロンデッキにおけるキープ基準は、当たり前ですが”ウルザの土地が揃えられそうか?”です。
このデッキの構築はウルザランドが揃っている前提でカードが採用されています。
それが揃わなければ、当然ただの”クソ重いカードばかり採ったとろとろしたデッキ”でしかありません。
機能不全のトロンデッキが勝てるほど甘くはありません、マリガンしましょう。
ですが、このデッキはエルドラージトロン。
ウルザの土地が揃っていない場合でも、寺院が有る場合はキープすることもあります。
ウルザランドが早期に揃わなくても、矢継ぎ早にエルドラージを打ち出せばそのまま勝てるからです。
具体的な例を挙げていきましょう。
例.1 ウルザの鉱山×2、エルドラージの寺院、作り変えるもの、難題の予見者、歩行バリスタ、虚空の杯
こちらはキープです。
ウルザランドは不揃いなものの、2t目作り変えるもの、3t目難題の予見者が確定しているからです。
例.2 ウルザの鉱山、ウルザの塔×2、探検の地図、解放された者、カーン、四肢切断、終末を招くもの
こちらもキープ。
地図からウルザの土地を揃え、3ターン目にはカーンを、それがダメでも終末を招くものを唱える事ができるからです。
例.3 ウルザの塔、荒地、海門の残骸、解放された者、カーン、現実を砕くもの、虚空の杯×2
こちらはマリガンです。
ウルザの土地は揃わない上、エルドラージも早期着地できるものがいません。
ただし、相手のデッキが分かっている場合はキープする事があります。
虚空の杯が2枚あるので、リビングデスのようにそれが強烈に効く相手にはキープしましょう。
虚空の杯が有り、先手の場合なら相手次第ではキープ。
杯もウルザランドも寺院もないならマリガンと覚えましょう。
エルドラージトロンはトロンとエルドラージ特有のブン回りを搭載して気持ちがいい上に、従来のトロンよりも月やランデスにましな構築の良いデッキです。
カーン以外の必須パーツは比較的安価ですし、新規にモダンを始められる方にどうでしょうか?
今回もありがとうございました!
コメント
エルドラージトロンはトロン土地がそろわなくてもそれなりに戦えちゃう所が良いですね!
そういえばチャリスはすごく高騰してましたね…
未だに安かった感覚で話しをしちゃいます///
寺院強いですよね、これで目もあったんだから全盛期はホントもう